top of page

薪について

  • honchikojisitenji
  • 2月17日
  • 読了時間: 2分

先日、東京から群馬県の町村部に移住した友人宅を訪問しました。

比較的、高崎市に近い立地で通勤圏になっているのか、農地を転用した新規分譲地に建っていました。

天井が高く木組みを現しにしたリビングダイニングに据えられていた薪ストーブです。街場から移住する方々には、薪ストーブを好まれる方が結構いらっしゃいます。炎の揺らぎを見ると心が安らぐという効果があるのですが、1/fゆらぎという規則的なリズムの中に予測できないリズムが混ざるような自然な動きが人間の心を落ち着かせるのだとわかってきています。木目などもそのようなリズムを感じるというのが、木質内装の効果として言われています。都市部では、薪ストーブの煙突から出る煙や匂いに対する周囲からの苦情が多くなるので使うのはなかなか難しいため、田舎暮らしの憧れのアイテムとなっています。

乾燥が不十分な薪は不完全燃焼になりやすく煙や匂いが強いので、燃料の準備には手間がかかります。このため、木質ペレットという木質燃料を焚くことで代用される方も多いです。

友人は、シイタケ原木の伐採を手伝って、原木に適さない太い木をもらってきて、自宅で薪にしていました。20万円くらいするエンジン付きの動力薪割り機も購入したそうです。やられたことのある方はわかると思いますが、太い木をまさかりや斧で割るのはたいへんな労働です。友人は、薪づくりを楽しんでいました。一年くらいは乾燥させた薪を使うのが煙や匂いを出さないためには重要です。

薪は家庭用の薪ストーブだけでなく、広葉樹の薪についてはイタリア料理屋さんのピザ窯の燃料として、結構高い値段で売買されています。ピザは薪の炎だけで焼くわけでなく熾火の熱も使って温度を安定させて焼くものですから、火持ちの良いナラなどの広葉樹であることが条件ですが。

特に、大都市圏にはイタリア料理屋さんが多く、郊外では薪で焚くこともできるので、大都市に近い山では、薪の生産は稼げるビジネスになっています。美味しいピザを焼くには、薪はガスや油には代えがたい燃料なんだと思います。当然、電気窯の方がコントロールしやすいと思うのですが、プロフェショナルの技とかお店のストーリーがないので、薪窯が使われる需要が結構あるのです。前回の記事に書きました里山広葉樹林の利用につなげられるビジネスの一つです。

このように地域資源が使える需要を捉える、探す、作ることが、地域の創造では重要な要素だと思います。

 
 
 

Comments


持続的な地域の創造

©2022 持続的な地域の創造。Wix.com で作成されました。

bottom of page