木造と神様
- honchikojisitenji
- 2024年3月10日
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写真は大宰府天満宮の仮の社(仮殿)です。
木造の御本殿の改修のために、仮の社を作って、参拝客を迎えたり、御祈願を執り行ったりしているのです。屋根の上に、菅原道真の飛梅伝説にちなんで周囲の杜から飛んできたと思わせる結構大きな森や梅の木を載せています。斬新なアイデアですが、この重量を支えるためか鉄骨造の平屋建の建物になっています。靴を脱がず昇殿(入殿?)できるよう内装にも木は使われていませんでした。大きなお賽銭箱は木造でしたが… 天神さま、この仮殿の居心地はどうでしょうか。屋根の上の木がかわいそうかなとも思いましたが、仮殿の役目が終わった後は、屋根の上の森は周囲の杜に植え替えられるそうです。持続性には配慮されているようです。
これは京都のホテルの結婚式を執り行うチャペル「KOMOREBIDO」です。礼拝する教会ではないので、神様のお住まいではないのでしょうが、木質の空間はスギの香りが満ちていて、外のせせらぎの音も聞こえるやさしく落ち着いた雰囲気ですし、ガラスを通して木洩れ日が降ってくる感じは暖かみに溢れています。
神の世界は、人の心に沁みます。ですから、宗教的な事物(祭礼や寺院建築など)は地域の人々の心のよりどころになりますし、地域外からの人の来訪などの面からも地域の創造の糧になると思います。
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