秩父の薪炭生産林跡
- honchikojisitenji
- 2024年11月24日
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写真は、埼玉県の秩父地方の森林公園内の天然生林です。
コナラが中心ですが、高木にはイヌシデやホオノキ、クリなどが混じった落葉広葉樹林です。標高は600mくらいでしょうか。

以前は薪炭林、その後はシイタケ原木林として使われてきた林のように感じました。株立ちの木が多いのですが、その株からの幹の数も意外と少なくて直立した木が多く、高木の種類もちょっと少ない感じで、近くには竹林があったりしていました。傾斜も比較的緩く、かなり人の手が入ってきた森林のようです。人の手で薪炭利用、シイタケの原木利用に適した林に改良しようとした結果でしょうが、その後、手が入らなくなったのかもしれません。手が入らなくなってどれくらい経つのかはわかりませんが、木の太さからして、最後に伐採されてからは、60年くらいは経っていそうです。
手前側は森林公園のイベントに使う場所として少し林内が整理されていますので、低木がないですが、その縁にあたるところは、日当たりが改善して、低木が多くなっています。奥の林内はそれほど低木が多いわけではありません。しかし、どこも落ち葉が厚く積もっていました。まだ、今年の落葉期には早かったので、去年以前の落ち葉が積もって残っているものと思われます。
シカの食害の跡もないわけではありませんが、ディアラインができるほどシカの生息密度は高くないようです。林内の植生が比較的少ないのは、木の密度だけではなくシカのせいかもしれません。
山間部の人の暮らしに密接で、生産に重要な役割を果たす森林だったこのような二次林が放置されたままになっている場所は全国にたくさんありますが、どのような形であれ、そこそこ手入れをし、山火事や獣害を起こさないように森林を維持していくことが大事です。そのためにも、森林をこのようにキャンプや森林レクリエーションの場として、人と森の新たなかかわりの場として使っていけば良いなあと思いました。
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