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東北農林専門職大学

  • honchikojisitenji
  • 2024年9月23日
  • 読了時間: 2分

山形県新庄市に今年度開校した農林専門職大学です。全国初めての農林分野の専門職大学です。

建物は鉄筋コンクリート4階建て(一部鉄骨造2階建て)ですが、内装にはふんだんに地域の木材が使われているようです。ここは降雪2m程、積雪は1m程に達するため、積雪の荷重に耐えられるよう木造にできなかったということです。多分、屋根の傾斜で落雪して事故等が起きないよう、一冬の間、平らな屋根に雪を載せたまま耐えられるように設計されたのではないかと思います。

写真は鉄骨造の部分の一階の食堂です。周りにはお店がないようなので、教職員も学生もここで食事をいただくことになります。一般にも開放されていますが、学生優占です。

次の写真は林業分野の実習棟です。ここはカラマツ集成材を構造材にした木造の平屋建ての建物です。チェーンソーなどの野外実習の装備、木材加工実習用の器具、木材強度試験機などが備えられていました。

林業・森林経営の再生発展を進められる次世代の事業管理者(マネージャー)を育てていく大学教育の場です。

伐る木がなくなって、輸入木材にシェアを奪われていく中で、林業が儲からなくなり、林業を目指す若者が減っていきました。当然、大学で専攻しようという学生も少ないため、全国の大学にも林学科という林業を教えられる学科、講座が次々となくなっていきました。今や片手で数えられるほどになっているのではないでしょうか。林野庁に入ってくる学卒者も、半分は木を植えたことがなく、木を伐ったことがある者に至っては1割程度という状況になっています。この大学の開学は、そのような状況に一石を投じた形です。

これからの林業・森林経営にとっては次世代の人材育成が焦眉の急ですが、今年、8名の定員のところ、9名が入学したそうです。ぜひ、林業・森林経営の学習を通じて、山村・林業地域を創造できる人材になって欲しいと思います。人口減少の我が国は産業間、分野間の人材の奪い合いになっていると言われていますが、国土の2/3の占める森林、世界にも通用するまでに育った40億㎥の人工林資源をどう利用していくかも大事なことですので、そのようなことに関心を持つ学生が増えることを念願しています。

 
 
 

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