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[日本再生]自治体・企業が設定する記念日2500件 商機を拓く(その2)2022年12月9日 関東・山梨8都県では中小企業による登録が目立つ。「信長の野望の日」、「水循環に思いをはせる日」など多彩。

  • honchikojisitenji
  • 2023年2月13日
  • 読了時間: 5分

続木 碧(つづき あお) 2022年12月(研究報告№021)

☆巻頭の一言 

記念日を登録して地域振興や自社製品の消費拡大を図る取り組みは、企業団体が多い関東では特に活発です。認定団体の一般社団法人・日本記念日協会(長野県)によりますと、かっては知名度の高い大企業の登録が多かったのですが、近年は中小企業による登録も目立つようです。登録する主体の裾野が広がり、記念日に合わせた多彩なキャンペーンが各地で繰り広げられています。

  

[自治体・企業が設定する記念日2500件 商機を拓く(その2)

[調査研究報告本文(新聞記事紹介文)]

[自治体・企業が設定する記念日2500件 商機を拓く(その2)関東・山梨8都県では近年は中小企業による登録が目立つ。千葉県横芝光町の「ソーセージの日」、群馬県甘楽町(かんらまち)の「こんにゃくの日」、神奈川県横浜市の「信長の野望の日」、東京都新宿区の「水循環に思いをはせる日」など多彩。

ここでは日本経済新聞の2022年10月1日の39面記事を紹介します。

[はじめに]

関東・山梨の記念日登録件数(2022年7月時点)は、団体数の多い東京都が1327件と突出し、神奈川県が98件、埼玉県が37件と続きます。ここ10年間の伸び率は3~4倍程度の自治体が目立ちます。


[千葉県横芝光町]

千葉県横芝光町の町商店会は、11月1日を「ソーセージの日」と命名しました。同町は日本の食肉加工業に貢献した大木市蔵氏の出身地です。大木氏が商品の品質を競う「共進会」にソーセージを初めて.出品した日を記念日として、2015年に登録しました。

 多くの店の味を楽しめるイベントを開催し、新型コロナウイルスの流行前には町内外から1000人単位の来場がありました。商工会の担当者は「記念日当日は大手スーパーでも割引セールが実施されるなど知名度も上がっている」と手応えを感じています。


[群馬県甘楽町]

群馬県では、こんにゃく関連の記念日が目立ちます。「さしみこんにゃくの日」「こんにゃく麵の日」など、こんにゃくに関連する記念日が多いのです。これを登録したのは、同県甘楽町(かんらまち)にある、こんにゃく製造大手のヨコオデイリーフーズです。消費が低迷する市場の活性化を狙い、製品の発売日などにちなんで考案しました。

イベントを毎年企画して定着を図ります。「みそおでんの日」(10月5日)がある10月には、田楽みそおでんの食べ比べなどを同社の施設「こんにゃくパーク」(同町)で実施します。担当者は「消費者に身近に感じてもらい、食べるきっかけにしてほしい」と期待しています。


[埼玉県深谷市・ときがわ町]

埼玉県深谷市は2020年、特産品の深谷ねぎをPRしようと、勤労感謝の日の11月23日を「ねぎらいの日」として登録しました。当日は大切な人に花束ならぬ「ねぎ束」を贈り、ねぎらいの気持ちを伝える活動を展開しています。

市によりますと、深谷ねぎの料理を提供する飲食店は、2021年度は53店舗でした。前年度に比べて14店舗増えたのです。温泉道場(埼玉県ときがわ町)が運営する「おふろcafeハレニワの湯」は、記念日に合わせて「深谷ねぎ風呂」を始めるなど、活動の輪が拡がってきました。市職員は「記念日効果を実感している」と話しています。


[神奈川県横浜市]

 記念日のジャンルは、食品関連以外にも広がっています。横浜市に本社があるコーエーテクモホールディングスは、同社の歴史シュミレーションゲーム「信長の野望」の第1作発売日の3月30日を「信長の野望の日」として、発売30周年にあたる2013年に制定しました。「毎年キャンペーンをしている」と担当者は言っています。

 信長の野望は日本のゲーム市場に、歴史シュミレーションというジャンルを確立した作品で、1983に発売しました。シリーズ世界販売出荷数は2018年時点で1000万本を突破し、人気ゲームに成長しました。


[東京都新宿区]

 11月8日を「水循環に思いをはせる日」としたのは、老朽化した下水道の更新工事を手掛ける東亜グラウト工業(東京都新宿区)です。数字の「8」を下水道管に見立て、2021年に登録しました。インフラの重要性を市民に再認識してもらうとともに、安心・安全な水環境システムの構築への決意を新たにする思いを込めたのです。

下水道業界には、体力的にきついなどの印象があり、志望する学生が少ないのが課題の一つになっています。同社の担当社は「記念日で業界のイメージアップを目指しています。学生に対するPRの手段としても活用したいです」意気込んでいます。(参考資料1、2022年10月1日の日本経済新聞の39面(相松孝暢)を参照引用して記述)


[まとめ]

この研究報告の執筆で参照引用した2022年10月1日の日本経済新聞の記事には、一つの図表が掲載されていました。①関東・山梨の「記念日」登録件数、2022年7月末時点、図表1、注1)。


 図表1では、2022年7月末時点の関東・山梨の都道府県別の「記念日」の登録件数と伸び率のベスト10が、一覧表で記載されていました。これを以下に記します。


図表1 関東・山梨8都県の「記念日」登録件数、伸び率

件数(2022年7月末時点)  伸び率(2012年比)

東京都     1327件         3.4倍

神奈川県        98          4.3

埼玉県         37          3.4

千葉県         28          3.1

群馬県         14          4.7

茨城県         14          2.8

山梨県         11          1.8

栃木県          8          4.0


日本経済新聞2022年10月1日(39面)に掲載された図表。関東・山梨8県の「記念日」の登録件数、(2022年7月末時点)。注記、一般社団法人、日本記念日協会に登録した記念日の件数。


 この図表を一見すると、「記念日」の登録件数の最大なのは東京都で、圧倒的な差があります。

関東・山梨8都県で、伸び率が最も高いのは群馬県の4.7倍で、全国の6位でした。全国で15地域あった伸び率4.0倍以上の地域は、群馬県(4.7)、神奈川県(4.3)、栃木県(4.0)の3県でした。


「日本記念日協会」は、自社の商品やサービスの記念日ができることで、従業員のモチベーションが高まり、愛社精神がはぐくまれる効果が期待できると指摘しています。

すなわち、記念日の制定が、企業や業界のイメージ向上につながり、これが人材確保や採用にプラスの影響をもたらすと考えられるのです。このような活動が、未来の社会に明るい光をもたらすと私は確信しています。(参考資料1、2022年10月1日の日本経済新聞の39面(相松孝暢)を参照引用して記述)


(注1)日本経済新聞2022年10月1日(39面)に掲載された図表。関東・山梨の「記念日」の登録件数、(2022年7月末時点)。注記、一般社団法人、日本記念日協会に登録した記念日の件数。


[参考資料]

(1) 日本経済新聞、2022年10月1日(39面)。


[付記]2022年12月9日。

 
 
 

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