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[日本再生]国土交通省推進 ウォーカブル推進都市(その1) 2022年12月2日 大分県が先行 増加率では、三重県、秋田県がこれに続く

  • honchikojisitenji
  • 2022年12月4日
  • 読了時間: 6分

続木 碧(つづき あお) 2022年12月(研究報告№018)

☆巻頭の一言 

空洞化する中心市街地に、にぎわいを取り戻そうと、全国の自治体が「歩きたくなる」街づくりに注力し始めた。推進都市は2022年6月末時点で328都市と、全自治体の2割を占める。全国最多の大分県では9割の自治体が取り組む。

  

[国土交通省推進 ウォーカブル推進都市(その1)大分県先行 増加率では三重県、秋田県がこれに続く]  

[調査研究報告本文(新聞記事紹介文)]

[国土交通省推進 ウォーカブル推進都市(その1)大分県先行 増加率では三重県、秋田県がこれに続く]

ここでは日本経済新聞の2022年9月17日の1面記事を紹介します。

[はじめに]

街中の歩行者を増加させることを狙う「ウォーカブル推進都市(注1)」制度は、国土交通省が2019年7月に始めたものです。街路や公園、広場の利活用といった計画・構想を認定し、事業費の半額を国費で補助する制度です。車中心から人中心の空間に、「まち」を転換させることで、地域の消費や健康寿命を延伸させていき、課題の解決につなげるのが狙いです。


[都道府県別で見て取り組む自治体(市区町村)が多い処]

都道府県別で取り組む自治体(市区町村)の比率が最も多いのは、大分県で、比率は50%以上でした。次いで、40%以上50%未満の静岡県、愛知県など6県がこれに続きました。

2019年12月末から2022年6月末の間での取り組む自治体(市区町村)の増加率の大きかったのは、大分県(84.2ポイント)を筆頭に、三重県(36.7ポイント)、秋田県(19.2ポイント)が続きました。


[大分県]

 大分県は、2017年に県庁所在地の大分市も含めた全市町村が、人口減に転じたこともあって、中心市街地の衰退に対して、きわめて強い危機感を持っていました。

 再生の起爆剤として豊後大野市や津久見市が施策を積極的に活用し、モデルケースとなりました。


[大分県豊後大野市]

豊後大野市は市内の主要駅であるJR豊肥線三重町駅前の駅前通りなど3.8へクタールを「まちなかウォーカブル区域」に設定しました。国の補助を得て遊休地を買収し、駅前広場や駐車場、バスロータリーを整備しました。三重町駅の乗降客が減少していたこともあり、駅前の活性化で鉄道利用者の増加につなげる狙いもありました。


[大分県津久見市]

 津久見市もJR津久見駅周辺の滞在者を増やすため、駅前の公園を造り直しました。柵や遊具を取り払って緑化し、園路を整えました。2022年7月には、プレイベントとして夜市を開き、1000人を集客しました。公園に接する市道も歩行者天国として周遊性高めました。


[三重県四日市市]

 上昇幅2位の三重県でも、県内最多の乗降客数を誇る近鉄四日市駅前(四日市市)で、片側3車線1.6キロメートルをバスターミナル施設や都市型スボーツの拠点に造り替える計画が進んでいます。沿道のホテルやオフィスビルも1階部分を誰でも入れるオープン空間にし、賑わいづくりにつげようとしています。2027年度の完成をめざしています。


[先行して整備を進め、地価上昇や商業施設集積の効果が現れた処]

[兵庫県姫路市]

先行して整備を進める自治体(市町村)では地価上昇や商業施設集積に効果が表れ始めました。兵庫県姫路市は、JR姫路駅前で自家用自動車の乗り入れを禁止し、歩車共存の「トランジットモール(注2)」化を進めました。

コロナの影響の出る前の2020年の駅前の公示地価は、再整備前の2014年に比べて1.9倍に上昇し、近隣商店街では新規出店が増えていました。市の担当者は、「駅周辺に若い人の姿が格段に増えた」と話しています。


[愛媛県松山市]

愛媛県松山市は伊予鉄道松山市駅前で、片側3車線の道路を1車線に減らし歩行空間を拡大しました。市の歩行量調査によりますと、平日の歩行者が10年で倍増しました。下落していた地価も上昇に転じました。


[ウォーカブルシティーの世界的なトレンドとなった都市]

[米国ニューヨーク市]

ウォーカブルシティー(注1)は、世界的にもまちづくりのトレンド(注3)となっています。米国のニューヨーク市は、2010年以降、劇場街ブロードウェーで車両の通行を制限し、歩行者増につなげました。タイムズスクエアとグランド・セントラル駅の中間に位置するブライアント・パークにはカフェやレストラン、スケートリンクなどを設け、年間20億円の収益を得ています。


[英国ロンドン市 フランスパリ市]

 英国のロンドン市もオックスフォード・ストリートを歩行者天国としました。フランスのパリ市も、エッフェル塔周辺から車道を排除します。広大な緑地公園をつくる計画を進めています。2024年に完成する予定です。

(参考資料1、2022年9月17日の日本経済新聞の1面(桜井佑介、小山隆司、岩本隆、平片均也)を参照引用して記述) 


[まとめ]

この研究報告の執筆で参照引用した2022年9月17日の日本経済新聞の記事には、三つの図表が掲載されていました。①ウォーカブル推進に取り組む自治体(市区町村)が多い都道府県(2022年6月末、注4)。②コロナ下でウォーカブル推進都市を増やした都道府県。(図表2、注5)。③全国でウォーカブル推進都市は増加。(図表3)。


 図表1は、この新聞紙上に、日本列島の地図が示されており、都道府県別で取り組む自治体(市区町村)の数(多さ)の%を、緑色の濃淡で塗り分けてありました。

 ウォーカブル推進に取り組む自治体(市区町村)が、最も多いのは大分県で、推進に取り組む自治体(市区町村)は、県内の全自治体の50%以上(最も濃い緑色)でした。この50%以上は大分県、1県のみです。

 次に多かったのは、40%以上50%未満の地域で、静岡県、愛知県、福井県、滋賀県、山口県、香川県の6県でした。続く30以上40未満の地域に、青森県、秋田県、福島県、新潟県、栃木県、長野県、富山県、岐阜県、京都府、奈良県、島根県、愛媛県、福岡県、佐賀県、熊本県、宮崎県の16府県が入りました。この合計23府県が、ウォーカブル推進事業が進んでいる府県です。


 図表2では、最近の4年間でのウォーカブル推進都市増加(上昇幅)の大きい順に、都道府県を並べて示してありました。

 上昇幅の首位は、ダントツの大分県で、2019年に5.3ポイントであったのが4年間で、84.2ポイントにまで、約16倍に上昇しました。2位は三重県(上昇幅36.7)でした。第3位は秋田県(19.2)です。

これは、大健闘です。革新的な活動で、常に苦しんできた秋田県が、ここまで頑張れたのは素晴らしいです。ここでは国土交通省の熱心な支援があり、秋田県もここまで頑張れたのでしょう。私は、これは、日本の地域の未来にとって、明るい光だと思いました。

各地で苦しんできた方々も、続いて頑張ってください。ここで、各地で、底上げが始まれば、ポストコロナ時代の地域再生について、明るい展望が拓けます。


 図表3では、2019年から2022年にかけての全国で、ウォーカブル推進都市の増加が、折れ線グラフで示してありました。見事な右肩上がりの上昇です。2019年の150ポイントから2020年の300ポイントへと急上昇しています。2021年~2022年では、上昇は鈍化したものの、順調に推移しています。(参考資料1、2022年9月17日の日本経済新聞の1面(桜井佑介、小山隆司、岩本隆、平片均也)を参照引用して記述)


(注1)まちなかウォーカブル推進事業:まちなかの歩いて移動できる範囲において、滞在の快適性の向上を目的とし、市町村や民間事業者等が実施する事業。道路・公園・広場等の整備や修復・利活用、滞在環境の向上に資する取組を、重点的・一体的に支援し、「居心地が良く歩きたくなる」まちなかづくりを推進する事業として、令和2年度に、国土交通省が創設した事業。ウォーカブル推進都市=ウォーカブルシティ:ウォーカブル推進事業を実施している都市。

(注2)トランジットモール(Transit mall):自家用自動車の通行を制限し、バス、路面電車、タクシーなどの公共交通機関だけが優先的に通行できる形態の歩車共存道路を指す 。

(注3)トレンド:動向。傾向。趨勢(すうせい)。風潮。流行。はやり。経済変動の長期的動向や,ファッションや風俗の動向など。

(注4)日本経済新聞、2022年9月17日(1面)に掲載された図表「①ウォーカブル推進に取り組む自治体が多い都道府県(2022年6月末)」。注記、国土交通省資料から算出。

(注5)日本経済新聞、2022年9月17日(1面)に掲載された図表「②ウォーカブル推進都市を増やした都道府県。注記、全自治体に占めるウォーカブル推進都市の比率の上昇幅。単位はポイント。


[参考資料]

(1) 日本経済新聞、2022年9月17日(1面)。


[付記]2022年12月2日。

 
 
 

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