南三陸町の復興
- honchikojisitenji
- 2023年7月9日
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先月訪問してきた南三陸町の160年生ほどの杉林です。地元の林業家の経営する森林です。
南三陸町は東日本大震災で津波の被害の大きかった町です。森林は津波の被害をあまり受けずに済みました。気持ちが良くなる杉の大木の林でした。年齢の割にはあまり太くはなく、ゆっくりと育ってきた杉のようです。
このような生き残った森林資源を活かして、まちの復興に取り組んでいます。

まず、建て直された役場が木造化、木質化されています。
また、復興の先駆的な取組として有名な南三陸さんさん市場。隈研吾さんの設計になるものですが、地元の南三陸の杉を構造材に使った建築物です。隈先生によれば、南三陸のスギはとても美しいのだそう。私の目で見ると、心材の赤みが濃くなく辺材の白とのコントラストが穏やかです。手入れが行き届いているので大きな節はなく、また成長が遅いため木目が詰まっています。このため、見た目だけでなく、手触りもとても優しく温かい美しいスギ材でした。震災を受けていち早く建て直された製材工場でも、その杉の特徴を損なわないように、急がず、慌てず、製材されていました。


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